2026-02-18
月報 01月: 南米旅行
あけましておめでとうございます。これを書いている今はもう2月ですが、本年1本目です。今年もどうぞよろしくお願い致します。
1月は大晦日の飲み会で飲みすぎた後に翌元旦にバンクーバー恒例の冷たい海に駆け込むというイベントをやりきったおかげで(せいで)前半は体調を崩し、後半はひたすらに南米でオラオラ(Hola!Hola!)していたのでもう振り返りはすべて南米です。
Life
南米に行った
1月は3週間の南米旅行に行った。
南米へは学生の頃、約10年前にも行った。その際はボリビア、ペルー、エクアドルを1ヶ月陸路で周り、ウユニ・マチュピチュ・ガラパゴスと王道の観光地を周った。
今回はコロンビア、アルゼンチン、ブラジル。3週間で7都市を周った。飛行機も南米内で6回乗ったので、結構移動の多いバタバタな旅行であったが、各国・各都市ごとに濃い文化があり違いがあるので、より南米大陸の立体感が上がった。
周った都市は下記。
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コロンビア
- ボゴタ
- メデジン
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アルゼンチン
- ウシュアイア
- エルカラファテ
- ブエノスアイレス
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ブラジル
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リオデジャネイロ
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イリャ・グランデ
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それぞれの都市での感想は相方が編集しているPodcastに譲る。
https://open.spotify.com/embed/episode/1eI3JhlZhBX7yfUZmlmLLm?utm_source=generator
全行程へのざっぱくな感想

3週間は長いっちゃ長いが、3週間で良かった。
旅行はたいてい「げ、もう終わりか」という感じになるが、今回は2週間の終わりくらいで「げ、まだ1週間あるのか」となった。別にイヤというわけではなく(そりゃそうだ)、結構ありますねェという印象だった。だがしかし3カ国回るなら、2週間だと本当にしんどかったと思うので良かった。通貨も言葉も(ブラジルはポルトガル語、ほかはスペイン語)違うので、慣れるのに数日はかかる。
旅のイージーさが格段に上がっている。
10年前の南米旅行は、ボリビアからエクアドルまで全て陸路で行った。いわゆる「バックパッカー旅」だったこともあるが、ホテルを事前に予約することは一度もなく、街と街の間の移動はバス。新しい街についたらまず歩きながらホテル見つけて(指差しスペイン語で)交渉して、ホテルで他の旅人から情報収集して、換金して、みたいな感じ。特に危険な目には一度も合わなかったが、サバイバル感があった。
それに比べれば今回の旅は、eSIMで常に電波はあるし、移動はUberで交渉の必要もなく安全に配車できるし、ブラジルの島の外れにある露店でもクレカのタッチ決済ができる。どこに行くかは動画が無限に転がっているし、ツアーも現地で交渉など必要なくネットでサクッと予約できる。
これらはとっても良いことだと思う。つたないスペイン語で交渉して〜や、ボッタクリに合いそうになったり〜みたいなのはエピソードトークとしてはいいが、普通にスキップできるならそれに越したことはない。決済も、現金だとどうせ最後に余るし、そもそも盗難リスクもカードより上がるので、危険が想定される可能性のある国や街も安全に回れるというのはとても良い。
失ったことがあるとすれば、こうした摩擦がなくなり、物事がスムーズになって、想定外の人との関わりが減ることだろうか。以前は、情報収集の観点で、人と交流する・話すことの必要性が高かった。もちろん当時はバックパッカーだったからというのもあるが、なんとなく目配せして、会話が始まることも多かった。10年前の1ヶ月の南米旅行では、20-30人くらいは友達が増えた気がする。今回も一度ホステルに泊まり他の旅人と話したりしたが、皆情報はネットで集めているので、情報収集的な会話はなかったように思う。逆にまァ、お金を払って現地の人と交流するというか何かの体験をする機会は増えたので(例 AirBnB Experience)、交流が欲しければそういった方法で担保もできるのかもしれない。
しかし繰り返すが、これらの便利なツールにより、南米のように危ないと思われそうな場所も安全に快適に旅するハードルが下がったのは良いなと思った。

最南端の街、ウシュアイアの近くの島で見れる野生のペンギン
世界の物価はそんな安くない。
今回周った3カ国の中で、物価は アルゼンチン > ブラジル > コロンビアという順だったかなと思う。アルゼンチンはハイパーインフレで有名な国で、ここ10年でも年間3桁%のインフレが起きていた。なので現地のアルゼンチンペソへの信頼はなく、USドルが専ら経済の中心で、USドルがあれば豪勢な思いができる… というのが2023年時点でのYoutubeの旅動画とかでの情報だった。が、肌感この2年で旅人にとっての価格は倍くらいになってそうだなという印象。2023年にハビエル・ミレイ大統領が誕生してから、ペソの切り下げが行われ、その名前ながら公然と道端で流通する「闇レート」と公定レートの差分がほぼなくなった。以前からあった物価の上昇は止まっておらず、旅人としてはペソ安により相殺して安く感じていたものが、通貨安のお手頃感がなくなりインフレはしてるので、それほど安いとは感じなかった。
とは言っても高級レストランやバーに行かずに普通の店に行く範囲では、今住んでいるカナダよりは2-3割安いので、お手頃感はあった。ランチも1,000-1,500円出せばうまいものを食える。北米の悪しき高チップ習慣がそれほど根付いていないのもある(頼むから伝播しないでくれ)。カナダに来て3年目で物価の感覚が調整されてきたのでそう感じるが、日本では1,000-1,500円でうまい定食を食えることを考えると、特に食事や日用品の観点からは日本より安い国はどんどん減ってきているのかなと思う。円安もあるが、それを除いても、日本では安くていいものが手に入りやすいと感じる。関税の影響もあり、ブラジルやアルゼンチンではiPhoneが日本やアメリカの1.5倍の値段がする。スポーツブランド等もだいたいが欧米なので、むしろ日本やアメリカで買う方が安かったりする。じゃあ誰が買うのか、という話になるが、南米は総じて貧富の格差が激しい地域だ(参考: ポピュリズム大陸 南米)。平均の人当たりGDPが低いというのはあるが、リッチな人は自分らなんかよりだいぶリッチなんだと思う。そういう人が高級品を遠慮せず買っていくのでそういう経済も周っているのだろう。



パタゴニアの入口、エルカラファテという街のそこら中で寝てる大型犬
たまたま北米で職を得て外貨を稼ぎ、余暇でこういった国々に旅して自由に散財ができるというのは、ラッキーだなと思う。カナダドルではなくUSドルの強さが改めて身に染みるのであるが…
旅行は解像度が上がる娯楽
旅をしていると、自然とその国と街への興味が芽生える。旅していなかっただら手に取らなかっただろうなという本もだいぶ捗る。今回の旅で10冊くらい読んだが、例えばポピュリズム大陸 南米や熱狂と幻滅 コロンビア和平の深層という本は、厚みと読み応えもあるので、旅している途中じゃなかったら読みきれなかっただろうなと思う。(そして新聞社の特派員の方々というのはホントにスゲェ(語彙)..とも感じる)。本を読むとトップダウンで概観が掴めやすいので、その概観と現地で見聞きするものや人との交流によってピースを埋めていくことを通して、今まで知らなかったことの解像度が上がるのは気持ちが良いので、旅というのは良い娯楽だなと思う。


世界一のステーキ店、Don Julio
Activity
- 運動: 453 kcal/日 (-190 kcal)
前半は南米に行く前にジムに沢山行っておこうと思っていたが、結局体調が優れない日が多くあんまり行けず。そうすると行けないことにストレスを感じ、ぼーんと休むべきなのに、(休むことに)二の足を踏むということが起こる。これはあまり健全でないので、しっかり休んで回復に努めるということをもっとスムーズにしたい。これは日々の平均消費カロリーをKPIにしていることの弊害でもあるのだが、平時にはこれは良いKPIだと感じるので、いい塩梅を見つけていきたい。
旅行中は食いたいものを食らい、飲みたいものを飲んでいたが、そんなに特筆するほどには肥えなかったかなと思う。旅の間は結構よく歩くし、移動も多かったんので、日々300-400kcalくらいは燃えていたかなと思う。あとまァよく飲んではいたが、相方との2人旅行なので浴びるように飲むような日はなかったというのもある。

憧れのブラジルサマー (リオデジャネイロ)
Reading
コロンビアというのはNETFLIXのナルコスという麻薬王のシリーズのせいもあり、何かと麻薬のイメージが強い。当の麻薬王は既に死んでいるし、実はコロンビアでは麻薬の使用が禁止されているのだが、イメージというのは中々払拭されないようだ。首都ボゴタの色々なところに行ったが、バンクーバーの方がよっぽどWeed(大麻)くさい。
さてこの本は朝日新聞の特派員だった方が、コロンビア内にて長らく紛争となっていた、FARCという農民を中心としたゲリラ集団と政府の抗争と和平に至るまでの過程や歴史を書いている本である。日本人として初めてゲリラのキャンプへの取材が許されたり、「ジャーナリストってすごい」と思うような内容に、一気にページが進んだ。
FARCというグループは誘拐やそれこそ麻薬の取引を収入源としていたりと、悪の組織というイメージが強い。一方で両親を横暴な政府軍に殺されてずっとこのFARCのキャンプ暮らしという人もいたり、簡単に善悪を分けられるものでもないと感じる。他の南米諸国でも色々な抗争があるが、これほどに国内で、同じ国の国民同士で争った国、しかもそれがたった10年前であるという国は他にはなく、平和であり安全だと感じたコロンビアのボゴタやメデジンという街とのギャップは大きかった。やはりでも、こうした痛みを国民として抱えているのだろうなと感じる場面はあり、そうした歴史の上に成り立ち、今存在する国なのだなと思う。
コロンビアの首都ボゴタは標高2,500mにあり年中涼しい(15-20度)。緑の多い街で、サイクリストも多く自転車用の道も整備されている。インフラがきちんと周っていそう、勤勉な国民性(小中学校は朝6時開始らしい)、オシャレなエリアもあり、個人的には周った都市の中で一番「住めるなァ」と思った街である。

コロンビアの首都、ボゴタ
他に読んだ本の一覧はこちら
Buying
南米旅に持ってきて良かったものという記事を書いた。旅行中のベストバイは、HokaのBondi 8というランニングシューズ。持ってきた靴が靴擦れしてしまったので、買い替えて、前のやつは南米の最南端の街、ウシュアイアで葬りました。